ロックンロールの美と作法

というタイトルのコンピレーションCDをシリーズものでつくろうと選曲中です。
今やってるバンドのメンバーにロックンロールを知ってもらいたくて。
『ロックンロール』って、生き方とか心意気を表現するために使ったりするけど、雰囲気で使われ過ぎてて、本来の意味としてのロックンロールはおいてけぼりの感があり、ここはいっちょう教えるべ、とね(僭越ですが…)。
私が岡さんから教えてもらったように。

その昔『メタルギア』というメタル雑誌があった。
私が高校の頃は、メタル誌といえば『バーン』と相場が決まっていたが、当時猛烈にメタル情報(笑)に飢えていた私は、それに飽き足らず、ライバル誌の『メタルギア』にまで手を伸ばしていた。
だがやがてメタル以外のロック記事が充実していた『メタルギア』の方が断然好きになってしまった。
プログレの妖しく濃ゆい特集に目を奪われ、多彩なロックンロールのバンド群を紹介する記事に心躍った。
プログレ記事は深民淳編集長やマーキーの松本氏、ロックンロール記事は岡勝之さんが担当していた。
岡さんは『ロックンロールタイムズ』という連載を持っていたが、そこでの岡さんの選盤は冴えていた。
偏りがなかった。
『素晴らしい、俺もこういうリスナーになりたい』と思った。
だって、フェイセズを紹介しながら、一方でJ・ガイルズ・バンドを紹介してるんだから!
両方ちゃんと紹介してる人はなかなかいないですよ。どっちかしか取り上げないし、下手するとどちらかを馬鹿にしている場合もある。
岡さんはどちらの良さもちゃんとわかっていて、ちゃんと評価している。
うーむ、痺れるね。