ブラインド・フェイス

よろよろと坂道
じっとりとした暑さにやられ
虫の息
坂の向こうに
白い夏


目を開けても閉じても
変わらない世界


とりあえず
手ぶらで来てしまったが
本当に良かったのか
自分に問い直す


脱いだ帽子を握りしめ
ただただ足を前に出す


気付くと
身体が半分溶けている
時も止まったようだ


頭の中で
ブラインド・フェイス
鳴り続ける


身体は崩れていくが
ずっとこのまま


焼けた地べたに
顔を擦りつけているが
ずっとこのまま


ずっとこのまま
脈打つ心臓に合わせ
鳴り続ける音に
身を委ねていたい


ホワイトサマー
ホワイトサマー
ポジとネガが反転する
ホワイトサマー